兵庫県姫路市は8日、市内に住む20~80歳代の男女計11人が新型コロナウイルスに感染したと発表した。うち8人は市内のマッサージ治療院のスタッフや利用者らで、市は治療院でクラスター(感染集団)が発生したと認定した。県への感染者数の報告時点では9人だったが、同日夕までにさらに2人の感染が分かった。県の集計には9日反映される。
発表によると、クラスターが発生したのは「田中マッサージ院駅前キャスパ店」(西駅前町)。経営する70歳代男性の感染が5日に判明し、マッサージ師らスタッフ19人と利用が判明している人1人、経営者の同居人1人の計21人にPCR検査を実施したところ、利用者1人を含む8人の感染が明らかになった。
経営者は9月27日頃から倦怠(けんたい)感などの症状があったといい、市は同25日から今月7日までに治療院を利用し、不安のある人は「市新型コロナウイルス感染症相談窓口」(079・289・0055)に相談するよう呼びかけている。利用者は100人以上に及ぶ可能性があるという。
また、陽性が確認された利用者は市内の医療機関に勤める80歳代の男性医師で、市は患者ら関係者53人にPCR検査を実施したが、全員陰性だった。医療機関で感染が拡大する可能性は低いという。