大統領に就任して間もない頃、トランプ大統領はミルクシェイクを注文するために、アフガニスタンに関する極秘情報のブリーフィングを途中で遮ったと、ポリティコ(Politico)が報じた。
トランプ大統領は、情報機関からの報告書を日常的に無視し、ビジュアル資料を好むと言われている。
こうした”インテリジェンス”への無関心が、トランプ大統領の新型コロナウイルスへのでたらめな対応につながっていると指摘する声もある。
アメリカのトランプ大統領は大統領に就任して間もない頃、極秘情報のブリーフィングの途中で、情報当局の関係者にミルクシェイクを飲まないかと報告を遮ったという。ポリティコが報じた。
「ミルクシェイクを飲まないか?」と言ったトランプ大統領は、部屋にウエイターを呼んだ。
「最高のシェイクがあるんだ。飲まなきゃダメだ」
ポリティコによると、この極秘情報のブリーフィングはアフガニスタンに関するもので、大統領に就任してから数カ月後にニュージャージーにあるトランプ大統領のゴルフクラブで行われたという。
Business Insiderはホワイトハウスにコメントを求めたが、回答は得られなかった。
トランプ大統領は、情報機関のブリーフィングが嫌いだと言われている。毎日、大統領に提供される情報機関からの報告書を読まず、グラフやチャートといったビジュアル資料を好むと報じられている。
アメリカでは今夏、ロシアがタリバンとつながりのあるアフガニスタンの武装集団に米兵を殺害するよう報奨金を提供し、トランプ政権はこれに対応しなかったと、情報当局の関係者が結論付けたとのニューヨーク・タイムズの報道を受け、トランプ大統領は批判にさらされた。ホワイトハウスは当初、トランプ大統領がこの件について報告を受けたことはないとしていたが、複数の報道はそれが事実ではないと示している。
7月のアクシオス(Axios)のインタビューで、トランプ大統領はこれまでの複数回の電話会談で、ロシアのプーチン大統領にこうした情報分析を突きつけたことはないと語った。
トランプ大統領のこうした”インテリジェンス”への無関心が、大統領の新型コロナウイルスへの対応につながっていると指摘する声もある。情報機関の関係者らは2020年初め、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の脅威をトランプ大統領に警告していたと報じられているが、大統領はこれを無視し、国民に対して、ウイルスは大したことではないと軽く扱った。
「大統領は聞きたくなかった」と元大統領補佐官(国家安全保障問題担当)のジョン・ボルトン氏は8月、Insiderに語った。
「大統領は友人である習近平に関する悪いニュースを聞きたくなかった…… ウイルスに関して中国で実際に何が起きているのか、中国が隠蔽していることについて聞きたくなかったのだ」
トランプ大統領は「この感染症がアメリカ経済に大打撃を与え、自身の再選にも大きく影響しかねないほどの脅威になり得ると聞きたくなかった」とボルトン氏は付け加えた。
[原文:Trump reportedly got bored during one of his first classified briefings on Afghanistan and ordered milkshakes in the middle of it]
(翻訳、編集:山口佳美)