韓国経済7-9月期1.9%サプライズ成長、韓銀「V字反騰の判断は早い」(2)


キム・ヨンボム企画財政部第1次官も「現状況を危機以前の水準に比べると、韓国経済は主要国に比べて危機以前の経済規模と最も近接したと推定される」と話した。企画財政部はコロナ禍直前である昨年10-12月期のGDPを100とする場合、韓国の今年7-9月期のGDPが97.4%だと評価した。海外投資銀行(IB)の主要国の7-9月期のGDP見通しをみると、米国95.9%、日本95.0%、ドイツ94.8%、ユーロゾーン92.8%、英国90.9%水準だ。

だが、韓銀の解釈は政府の解釈とかけ離れている。本格的な回復を意味する「V字反騰」に見るには早いということだ。パク・ヤンス経済統計局長は「既存の成長傾向線まで急激に上がるかをめぐり、V字反騰の有無を語るのが一般的」としながら「回復したのは事実だが、まだ傾向線に達していないため、V字反騰だと言うのは躊躇される」と話した。昨年1-3月期のGDPを1にして韓国経済が傾向的な速度で成長した場合、今年7-9月期のGDPは1.04水準となるべきだが、1.001水準にとどまったという説明だ。

GDP構成項目別にも確実な反騰とみるのは難しい流れが観測される。輸出が大幅に増加したが、財貨輸出だけに頼る側面がある。旅行や輸送のようなサービス輸出は依然としてコロナ禍以前の水準と距離がある。建設投資も土木建設の萎縮などの影響で7.8%減った。通貨危機以降最も低い数値だ。

また、民間消費(-0.1%)が一四半期ぶりにマイナスに転じた。製造業消費は大きく回復したが、やはりサービス部門の回復速度が遅い。韓銀は8~9月新型肺炎の再拡大が民間消費を萎縮させ、7-9月期の成長率を0.4~0.5%ポイント程度引き下げたと分析した。再拡大がなかったとすれば、7-9月期の成長率が2%台初・中盤に達する可能性もあるという意味だ。

韓銀の今年成長率見通しは-1.3%だ。韓銀はこれを達成するためには7-9月期・10-12月期の成長率が平均1%台中盤(前期比)となると見通した。まず7-9月期の成長率はこれを大幅に上回った。パク局長は「見通しを達成するには算術的に10-12月期の成長率が0.0~0.4%程度出れば良い」として「7-9月期1.9%まで高まったため、年間成長率もさらに高まるという期待があるのが事実」と話した。

2つの変数は消費と輸出だ。新型肺炎が終息しない限り、民間消費の回復速度は遅くなるしかない。輸出も保障することが難しい。米国の新規感染者が史上最大水準に増え、欧州も封鎖措置を強化している。LG経済研究院のチョ・ヨンム研究委員は「企業が一部の業種を中心に宣伝しながら輸出実績が思ったよりなかなか良い状況」としながらも「今後輸出の流れは世界全体の新型肺炎拡大状況にかかっている」と話した。



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