【ワシントン時事】米大統領選でカマラ・ハリス上院議員(56)が女性初の副大統領に就任することが確実になり、ハリス氏の夫ダグラス・エムホフ氏(56)に注目が集まっている。
「セカンド・レディー」と呼ばれた歴代の副大統領夫人は主に夫の公務を支えたが、米国初の「セカンド・ハズバンド」の役割は明らかでない。
「カマラ、ダグ(エムホフ氏)、君たちはバイデン家の名誉家族だ。もう出て行けないよ」。バイデン氏は7日夜の勝利宣言で、ハリス夫妻に笑顔で語り掛け、正副大統領チームの結束をアピールした。
エムホフ氏はニューヨークのユダヤ教徒の一家に生まれ、高校時代に家族と共にカリフォルニア州へ転居した。南カリフォルニア大法科大学院を修了し、弁護士として活動。前妻と離婚後の2014年、同州司法長官だったハリス氏と再婚した。前妻との間の子供2人は、ハリス氏を「ママラ」と呼んでいる。米メディアによると、ユダヤ教徒が正副大統領やその配偶者となるのは初めてだ。
ハリス氏が民主党の大統領候補指名争いに名乗りを上げると、妻の選挙運動にしばしば同行。集会に反対派の男が乱入し、ハリス氏のマイクを取り上げた際、壇上に駆け上がって他のスタッフと共に取り押さえたこともある。今年8月、所属していた弁護士事務所を離れた。
米国初となる「副大統領の夫」を米メディアは「セカンド・ハズバンド」のほか「セカンド・ジェントルマン」などと表記する。本人は女性誌のインタビューで「肩書にはこだわらない。大事なのは何をするかだ」と話している。