北海道と札幌市などは10日、道内で新たに166人が新型コロナウイルスに感染し、2人が死亡したと発表した。道内の感染者は9日に過去最多の200人に達するなど6日連続で3桁になった。また、札幌市南区の特別養護老人ホーム「ドリームハウス」で入所者ら56人が感染するクラスター（感染者集団）が発生し、同市西区の北海道医療センターでも看護師ら13人が感染するクラスターが確認された。
同市内のホテルに設けられた宿泊療養施設では軽症・無症状患者を受け入れているが、9日現在、全670室のうち513室が埋まり逼迫（ひっぱく）度が日増しに高まっている。受け入れ態勢の拡充が追いつかず9日は199人が入室できなかった。道は330室を増設する方針で数日以内の受け入れを目指し調整している。
道は独自に定めた5段階の「警戒ステージ」を7日に「2」から「3」に引き上げたが、感染拡大に歯止めがかからない。ステージ引き上げの目安は7指標あり、このうち「使用病床数」など4指標が9日時点で「4」の基準を上回る。「4」は感染拡大地域との往来自粛など、より強い措置を取る可能性がある。
道は7日、同市内の歓楽街ススキノで、キャバレーなどの接待を伴う飲食店に午後10時～午前5時の営業自粛を、それ以外の飲食店に同じ時間帯の酒類の提供を控えるよう要請している。【土谷純一、山下智恵】
