長野県の阿部知事は10日の記者会見で、部局長が公用車として使用しているトヨタ自動車の高級セダン「センチュリー」=写真=1台を売却する方針を明らかにした。今後ネットオークションに出品する。
センチュリーは2000年1月、吉村知事(当時)の公用車として1134万円で購入。吉村知事が退任した同年10月以降は部局長の公用車となった。走行距離は約7万キロ。部局長車はセンチュリー以外にミニバンが5台あり、今年度は8月末までに1日(約3キロ)しか使われていなかった。
新型コロナウイルスの影響で自治体の財政状況が厳しくなる中、全国的にも高額な公用車を巡る議論が起きており、県民からも「財政が厳しい中で保有していいのか」との意見が3件ほど寄せられたという。
阿部知事は「12月に車検切れになる上、これからは実用性や機能性が重要。購入から20年が経過し、使用頻度も極めて低いことから売却が適切だと判断した」と説明した。