(CNN) 米大統領選で敗北が確実となったトランプ大統領が次の一手の戦略を練るなか、同氏の最も信頼するアドバイザーである年長の子ども3人から、相反する助言が寄せられていることが分かった。
複数の情報筋によると、長男ドナルド・トランプ・ジュニア氏と次男エリック・トランプ氏は強硬派で、大統領に戦いの継続を求める動きを主導している。一方、ホワイトハウス顧問を務める長女イバンカ・トランプ氏は、大統領が体面を保てる道を探っているという。
トランプ・ジュニア氏とエリック氏は父親に徹底抗戦を進言。選挙は仕組まれており、結果が変更されるべきだとするトランプ氏の根拠のない主張に同調している。これに対し、イバンカ氏と夫のジャレッド・クシュナー氏は戦略が異なり、ジョージア州での再集計が11月20日に終わった後、早ければ来週にもトランプ氏が敗北を認めることを望んでいるとみられる。
イバンカ氏夫妻は法廷闘争で今回の選挙結果が変わる見込みはないとみているものの、トランプ氏に配慮する姿勢を見せつつ、より穏健な路線を提言。将来の選挙の健全性を確保するために法廷闘争と再集計を続けるべきだと助言しているという。
イバンカ氏はよりバランスを取ったメッセージもトランプ氏に発し、自身のレガシーや事業に打撃を与えてまで敗北宣言を拒む価値はあるのかと疑問を投げかけている。情報筋によると、イバンカ氏は内々には大統領の敗北について現実的な見方を示しているものの、一方で自分の将来は大統領と切り離せず、慎重な対応が必要になるとも認識しているという。
ホワイトハウスの報道官とトランプ・ジュニア氏の広報担当は、この件に関してコメントを控えた。