埼玉県内では13日、新型コロナウイルスに感染した高齢者ら男女5人の死亡が明らかになった。県内で1日に判明した死者数としては、これまで最多だった4月23日の7人に次ぐ2番目の多さで、県内の死者は累計119人となった。新たに吉川市の食品工場でクラスター(感染集団)が発生するなど、新規感染者も高止まりしており、県は「感染防止に一層取り組みたい」として対策を強化する方針だ。
死者5人の内訳は、県が発表した4人と、越谷市が発表した1人。県発表の4人は、いずれも県内在住の80歳代の男性2人と、90歳代の男女2人で、それぞれ11日と13日に死亡した。このうち90歳代の男性は、クラスターが発生した朝霞市の介護付き有料老人ホーム「SOMPOケア ラヴィーレ朝霞」の入所者で、同施設の死者は計4人となった。越谷市は死亡した1人について、13日に死亡したことは公表したが、年代や性別などは「遺族の意向」を理由に明らかにしなかった。
県内では13日、新たに83人の感染が確認された。内訳は、県発表が56人、さいたま市が13人、越谷市が7人、川口市が4人、川越市が3人だった。感染者は累計6637人となった。
県は、新たに吉川市の食品加工「わらべや日洋・吉川工場」で、クラスターが発生したと発表した。12日までに外国籍を含む男女従業員13人の感染が確認された。同工場では弁当などを昼夜2交代で製造していたが、現在は感染者が出た昼間の生産を中止している。PCR検査が未実施だった従業員207人に対しても検査を進めており、14日以降に結果が判明する見通しだという。
さいたま市は、千葉県に住む市消防局の男性消防副士長(20歳代)の感染を発表した。
また、川口市では市立小学校の男性教諭(40歳代)の感染が確認された。
県によると、13日夕現在、入院者は指定医療機関が101人、一般医療機関が285人。ホテル療養は199人、自宅療養は39人。医療機関の退院やホテル・自宅療養の終了者は5812人。