長野県と長野市は13日、10~70歳代の男女23人が新型コロナウイルスに感染したと発表した。県内で1日に発表された感染者数としては8月27日の19人を上回り、過去最多を更新した。長野市内で新たに集団感染が発生。家庭内や職場などで感染するケースも増えている。県は、第3波に入りつつあるとの危機感を強めており、会話時のマスク着用など感染予防対策の徹底を呼びかけている。
23人の内訳は、長野市の10~70歳代の男女16人、須坂市の10~70歳代の男女4人、小諸市の20歳代女性、下諏訪町の50歳代男性、信濃町の60歳代男性で、いずれも軽症か無症状。長野市単独でも1日に発表された感染者数は過去最多。累計感染者数は429人。
県と長野市によると、市内で集団感染が発生したのは飲食店で、10~50歳代の女性従業員8人と、同店を訪れた小諸市の女性が感染した。店には11日に感染が判明した長野市の30歳代女性が客として訪れていた。
店は体温測定や消毒などの対策を取っていたが、今月上旬までに大規模な会食が2回開かれ、店内に大人数が密集していたという。このため、集団感染につながった可能性が高く、市保健所の小林良清所長は「感染対策は良くやっていたが、人数という点で結果的に3密の状況が生まれてしまった」と述べた。
市は店が連絡先を把握していた利用客の検査などを進めている。また、接触者が特定できるとして市は店名を公表しなかった。
一方、県は、長野市の50歳代の男性職員が感染したと発表した。男性は長野建設事務所裾花ダム管理事務所に勤務し、施設の管理を担当しているという。市は市立中学校2校を休校とする措置を取った。