「森の妖精」とも呼ばれる国の天然記念物ニホンヤマネが、大分県日田市前津江町の食品会社敷地内に現れた。連絡を受けた同市立博物館職員が確認。記録用に撮影後、野に放した。市内で生きて見つかったのは2018年末以来2例目。元気に動き回る姿を撮影できたのは初めてという。
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同博物館などによると、社員の羽野日出男さん(38)が13日午前10時すぎ、敷地内のコンテナ(縦80センチ、横40センチ、高さ30センチ)の中で見つけた。体長約8センチ。博物館職員は背中の黒い線や大きな目、しっぽなどの特徴から判断した。
「清泉寮やまねミュージアム」(山梨県)によると、日本の固有種であるニホンヤマネは九州や四国、本州に生息する哺乳類。夜行性で、木の上で過ごし、冬眠期間も長いことから人目に付くのは珍しいという。羽野さんは「山奥の工場ですが、こんなにかわいい小動物に出合えて驚きです」と話した。
(吉田賢治)