【北京・坂本信博】中国でNHKニュースを見ていると突然、放送が中断される場面に度々出くわす。当局が不都合な情報を庶民に見せないようにするための措置だが、「どんな内容がカットされるの。仕組みは?」との疑問が、西日本新聞の海外特派員が読者の調査依頼にこたえる「あなたの特派員」に寄せられた。調べると中断は今年に入って少なくとも20回超。その内容から当局にとって何が「敏感」なテーマかが見えてきた。
【動画】突然放送が途切れ…
10月中旬から2週間、日本時間午後7時開始のNHKニュースを中国国内の衛星放送で毎晩視聴した。
10月18日。中国で国旗の尊厳を損なうことを禁じた国旗法改正案の可決を伝えるニュースの途中、異変が起きた。放送が途切れ、画面がカラーバーと「NO SIGNAL PLEASE STAND BY 信号異常 馬上回来(すぐ戻ります)」の文字に切り替わった。約25秒後、「『ワン』と鳴くイヌガエルの繁殖に成功」の話題から元の放送に戻った。