中国に対する印象を「良くない」とする日本人は89.7%。
この数字は日本の民間非営利団体「言論NPO」と「中国国際出版集団」が日中両国で行った世論調査の結果だ。調査には両国で合わせて2571人が回答。
【画像】日中が共同で行った世論調査では両国で合わせて2571人が回答
日本での調査では、中国への印象が「良くない」とする人が去年よりも5ポイント増えて9割近くに上り、対中感情が悪化している日本の現状を示した。
一方で、中国では、日本に対して「良い」印象を持っている人が45.2%。2005年の調査開始以来、過去最高を更新した去年の45.9%とほぼ同水準を維持し、対日感情が改善している状況を印象づけるものになった。
中国ではこうした政治的な世論調査が行われることはほとんどない。そのため中国の市民の考えを把握する上で貴重な調査だと言える。
中国当局の関係者によると、実は習近平国家主席も世論調査を気にしているようなのだ。
この関係者によると、習主席は日中関係が冷え込んでいた頃、当時中国の駐日大使だった程永華氏に対して、「日本と中国はお互いの国民の好感度が低い。それなのになぜ中国人は日本に旅行に行くのか」と尋ねたことがあったという。この関係者は「それだけ習主席は細部のことまで把握している」と漏らした。