
外交ジャーナリストの手嶋龍一氏は毎日新聞政治プレミアに寄稿した。「中国側は、コロナ禍に世界の耳目が注がれている隙をついて、台湾海峡に軍用機を頻繁に飛ばし、尖閣諸島の周辺にも海警局の艦艇を出没させている」と述べ、台湾海峡の軍事的緊張は高まっていると訴えた。
手嶋氏は「バイデン・ハリス民主党政権が発足すれば、対中国政策もより穏当なものになるという観測が欧米のメディアに見受けられる。だが根拠に乏しい期待と言わざるを得ない」と指摘。
中国の王毅外相の来日について「対中協調派の二階俊博・自民党幹事長らを通じて日米同盟に楔を打ち込もうとしている。米中対立の基調は、バイデン政権になっても変わらないと読んで、日本を引き寄せて米国の力をそごうとしている」と警鐘を鳴らした。