最近、コロナのワクチンの開発企業が各国政府に対し、購入を条件に副作用の免責特権を要求しており、韓国政府の対応に国民の関心が集まっている。長い期間に渡って検証過程を経たインフルエンザなどの他のワクチンとは異なり、コロナのワクチンは1年以内に開発され、安定性と有効性への懸念があるためである。
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イ・サンウォン病気管理庁中央防疫対策本部の疫学調査分析団長は今月3日の定例ブリーフィングで、「免責要求は韓国にだけでなく、すべての国に通して要求される」とし、「病気管理庁と食品医薬品安全処がワクチンの有効性と安全性の確保のための手順を設け、良い交渉を進めつつ副作用の懸念もないように努力していく」と発表した。
国内の専門家たちは、可能な限り安全性も検証しながらワクチンも確保しなければならないという立場だ。第3次流行が本格化しており、安全性とワクチンの導入のうち一つだけを選択するという問題ではないという説明だ。
安全性については、英国や米国など韓国よりも先にコロナワクチンの接種を開始する国があるだけに、その国の接種記録を介して安全性データをチェックすることも方一つの方法である。また、国内で一般の人たちに先立ってワクチンを接種することが予想される現場の医療スタッフやコロナ対策従事者を介してもう一度検証を行うことができる。
2009年の新型インフルエンザの流行時にも、韓国政府が国内外のいくつかの企業に対し副作用の免責特権を認めていた事例がある。
政府はコロナワクチンの確保と接種のために、今年3600億ウォンの他、2021年の目的予備費9000億ウォンを確保した。政府は、この予算で、国民全体の85%に相当する4400万人分のワクチンを確保する計画である。
一方、ワクチン接種の準備中である国家の中にはすでに製薬会社と免責特権について合意した国もある。
先立って日本政府は、コロナのワクチンを確保するため、副作用の発生時にメーカーの代わりに損害賠償などの責任を負う案を推進している。日本政府は、製薬会社に△ワクチンの安全性・有効性等の評価基準を緩和し、△副作用による法的責任も免除する条件を提示したことが分かった。
日本政府は、多国籍製薬会社ファイザーおよびドイツのバイオアンドテックと、英国系多国籍製薬会社アストラゼネカからそれぞれコロナのワクチン1億2000万ドーズ(1ドーズは1回接種量)を供給を受ける予定である。
最近コロナのワクチンの緊急使用が承認された英国も、政府が副作用被害を補償するという立場だ。