【寄稿】王毅が金正恩の腕をとんとんとたたいたら北はどんな反応をするだろうか


【寄稿】王毅が金正恩の腕をとんとんとたたいたら北はどんな反応をするだろうか

■「アジア・パワー指数」1位は米国、韓国7位…日本は?

 また別の要因としては、韓国の現政権関係者らのゆがんだ歴史観がある。現政権関係者らは基本的に、6・25戦争の性格について、いわゆる「抗美援朝」の正しい戦争だったという最近の習近平発言に同調しているようにみえる。6・25戦争は米国の侵略戦争であって韓国がこれに加担した-と言いたいのか。口では「堅固な韓米同盟」を唱えるものの、基本的に在韓米軍を「韓民族が新たな未来へ乗り出す上での障害物」と見なしているのではないか、という疑念を抱く。

 次に、政策的考慮という要因がある。韓国の現政権は、韓半島平和プロセスを進展させる上で、北朝鮮に対する中国の影響力もしくは建設的役割が緊要だとみている。だが韓半島の平和と安定は韓国だけの目標ではなく、中国の持続的な経済発展にも必須の条件だ。朝米首脳会談後の金正恩(キム・ジョンウン)委員長の3回にわたる訪中と習近平主席の平壌訪問は、中国がどれほど焦りといら立ちを抱えているかを示してくれた。中国は、ひょっとすると金正恩委員長がトランプ大統領とサプライズの取引によって、中国ではなく米国の側に傾くのではないかと懸念した-と解釈される。



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