ワシントン(CNN) 米連邦議会指導部は17日までに、新型コロナウイルス対策の追加景気刺激策をめぐる協議が合意に近づいていることを示唆した。数日以内に上下両院で法案が可決される可能性もある。
事情に詳しい情報筋によると、追加景気刺激策は9000億ドル(約93兆円)規模になる可能性があるという。
合意案には、1人当たり600ドルの小切手を新たに配布する措置が盛り込まれる一方、民主党が求めていた州や地方自治体への支援金や、共和党が求めていた新型コロナ感染の賠償訴訟から企業を免責する条項は含まれない見通し。
このほか週300ドルの失業保険給付上乗せや、最大3300億ドルの中小企業向け融資、ワクチン配布に充てる資金などが盛り込まれるとみられている。
複数の情報筋によると、協議は合意に向け前向きな方向に進んでいるものの、議会指導部は依然、数日以内に法案を取りまとめて可決することを目指し、駆け引きを続けている。
このため、採決の時期については依然として不透明感が強い。米国では18日夜に連邦政府の資金が底をつくが、9000億ドル規模の経済対策案と1兆4000億ドル規模の歳出法案を一本化できるかどうかは見通せない。政府機関の資金を手当てするために別のつなぎ法案を可決する必要性が出てくるかどうかもなお不透明だ。
米上院共和党トップのマコネル院内総務は16日、最終採決は週末にずれ込む可能性があると示唆。その可能性に備えるよう指示したことを明らかにした。その場合、政府の資金が尽きる18日夜から一本化法案の可決までの間、一時的に政府閉鎖が起きる可能性もある。