火災・ブレーキ不具合…現代車「コナ」電気自動車、韓国で販売中止へ


現代自動車が火災とブレーキの不具合のためリコールした「コナ・エレクトリック」を韓国市場で販売しないことにした。来年登場するE-GMP基盤の新車が新しい電気自動車のラインナップを構成する。 写真=現代自動車
現代自動車が火災とブレーキの不具合のためリコールした「コナ・エレクトリック」を韓国市場で販売しないことにした。来年登場するE-GMP基盤の新車が新しい電気自動車のラインナップを構成する。 写真=現代自動車

現代自動車が電気自動車「コナ・エレクトリック」を韓国市場で販売しないことにした。2018年に登場した「コナ・エレクトリック」はこれまで世界市場で12万台以上売れたが、最近、火災の問題とブレーキの不具合などでリコールを進行中だ。

#【写真】現代車のEV車コナが燃える様子

業界によると、現代車は最近、「コナ・エレクトリック」の部分変更(フェイスリフト)モデルを韓国市場で出さないことにしたという。現代車は10月から「コナ」の部分変更モデルを販売してきたが、電気自動車「コナ・エレクトリック」はラインナップから除外した。現在、旧モデルの 「コナ・エレクトリック」は購入できるが、自治体が支給する電気自動車補助金が消耗したため売れていない。

◆「コナ・エレクトリック」部分変更モデル、韓国国内で販売しない

部分変更モデルのコナはガソリンモデルとハイブリッドモデル、高性能ラインナップのNラインなどを販売した。電気自動車「コナ・エレクトリック」も開発を終えて先月、欧州市場に公開した。部分変更「コナ・エレクトリック」は一般のコナのデザインで、性能を改善した。

グリル(空気吸入口)のない滑らかな前面とホイールアーチ(車輪上の車体が入った部分)を車体の色と同一にした。一般のコナと同じく10.25インチのデジタル計器盤を搭載した。低容量バッテリー(39.2kWh)モデルの走行距離は298キロから305キロに、大容量バッテリー(64kWh)モデルは449キロから484キロに増えた(欧州WLTP基準)。

性能を改善したが、国内で販売しないのにはいくつか理由がある。まず火災の可能性とブレーキの不具合によるリコールでイメージが悪化したからだ。現代車は「コナ・エレクトリック」の火災が相次ぐと、10月に約2万5000台のリコールを実施した。

バッテリーマネージメントシステム(BMS)ソフトウェアをアップデートして異常の兆候があればバッテリーを交換するが、BMSアップデート後に車両が稼働しない現象が発生して不満が出てきた。今月初めには電気自動車用ブレーキシステムの不具合によるリコールも実施した。

◆来年のE-GMPモデルが代替

この過程で電気自動車以外のコナモデルの販売も停滞した。コナの先月の販売台数は2112台と、前年同月(3933台)に比べ半分近く減少した。フェイスリフトの新モデルを出したにもかかわらず販売が減少したのだ。さらに来年から電気自動車専用プラットホームE-GMP基盤の車両を販売する予定であり、現代車は旧モデルの「コナ・エレクトリック」を販売する理由はないと判断したとみられる。

「コナ・エレクトリック」は依然として人気が高い欧州市場では販売を続ける。「コナ・エレクトリック」は欧州電気自動車市場で販売トップ圏を維持している。今まで欧州での累計販売台数は約5万3000台にのぼる。現代車は部分変更「コナ・エレクトリック」を今年から稼働したチェコ工場で生産する。SKイノベーションが供給するバッテリーパックが搭載される。韓国蔚山(ウルサン)工場でも一部生産して輸出する予定だ。

現代車は来年1-3月期にE-GMP基盤の最初のモデル「アイオニック5」を出し、起亜車もE-GMP基盤の電気自動車(プロジェクト名CV)を販売する。高級車ブランド「ジェネシス」も2019年のニューヨークオートショーで展示したコンセプトカー「Mint」を基盤に最初の電気自動車(プロジェクト名JW)を発売する。

◆グローバル販売12万台のベストセラー

世界自動車企業が電気自動車専用プラットホーム開発競争をする中、「コナ・エレクトリック」は現代車の販売に大きく寄与してきた。本格的な専用電気自動車が登場するまでの隙間を埋める役割を十分に果たした。しかし各種品質イシューが浮上し、韓国市場から退くことになった。

匿名を求めた業界関係者は「短い開発期間で出てきた車という点を考えると、コナ・エレクトリックは価格や性能で非常に優秀な電気自動車」とし「本格的な電気自動車の登場によって場所を譲るということ」と話した。

兄弟車の起亜車ニロEVは韓国市場での販売継続を検討している。起亜車はE-GMP基盤の新車ラインナップが拡大すれば段階的にニロEVを生産を減らしていく予定だ。



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