韓国では、昨年新型コロナウイルス感染症(新型肺炎)事態の影響で輸出企業数が前年に比べて減少した。上位10大企業が輸出で占める比重はさらに大きくなった。25日、韓国統計庁と関税庁はこのような内容がまとめた資料「2020年企業特性別貿易統計(暫定)」を発表した。
これによると、全体輸出企業数は9万7012社で、前年比0.4%減った。2010年に関連の統計を取り始めて以来、初めての減少だ。企業規模別に見てみると、大企業輸出企業数は1年前に比べて3.1%増の885社、中堅企業は8%増の2194社だった。しかし、中小企業は0.6%減の9万3933社を記録して全体の数値を下げた。
統計庁のキム・ユデ所得統計課長は「輸出企業数はこれまで輸出額とは関連なく増えていたが、今回は異例」としながら「新型コロナの影響で新たに輸出産業に進出する中小企業数が与えた影響だと分析することができる」と説明した。
昨年、韓国の全体輸出額は5112億ドル(約56兆円)で前年比5.5%減少した。大企業の輸出額(3225億ドル)は7.3%、中堅企業(933億ドル)は0.3%、中小企業(955億ドル)は4.4%それぞれ減った。絶対規模だけでみると、中小・中堅企業より大企業が新型コロナによる輸出ダメージをより強く受けた格好だ。
だが、輸出額トップ10企業の貿易集中度は増した。全体輸出額で上位10大企業が占める比率は35.4%で前年比0.8%ポイント増加した。
反面、トップ100企業の比率は63.2%で0.5%ポイント、トップ1000企業の比重は82.4%で0.1%ポイントそれぞれ減少した。
キム課長は「半導体の輸出が増加した影響でトップ10企業の貿易集中度が増した」と説明した。
一方、昨年の韓国の全体輸入額は4600億ドルで前年比7.2%減った。原油価格の下落などによって原材料を中心に減少した。大企業の場合、原材料輸入が23.6%急減したほか、中堅企業(-6.2%)、中小企業(-7.1%)も高い減少傾向を示した。