最近ITとグリーン関連株の株価が停滞したのも気にする必要はないと話した。金利が上がるだろうという懸念から成長株が打撃を受けたが、低金利傾向は変わらないだろうという理由だった。パク本部長は「各国政府が経済を再建するには投資を活性化させなければならず、そうするためには金利を低く維持する必要がある。すぐに金利が上がるかもしれないが、一時的であり、ITとグリーンが牽引するトレンドはさらに続くだろう」と予想した。
パク本部長は、情報流通が速くなっているため大きなトレンドを捕捉できる目がもっと重要になると話した。「最近は企業説明会(IR)もユーチューブ生中継で、個人投資家も機関投資家も得られる情報は同じになった。そんな時代に流行に沿って投資するというのは、すでにだれもが知っていることに投資するという意味で、追加収益を出しにくい」と指摘した。
その上で彼女は「人より一歩先に動き、人が見ていないものを探さなければならないため独立的な思考がますます重要になっている」と強調した。2017年にセメント株を大挙買い入れ大きな収益を出したことを事例に挙げた。セメント企業間の買収合併でプレーヤーが減り利益が増えることに着眼した売買だった。他の人は構造的にセメント内需市場が狭まるものとして見向きもしなかったが、パク本部長は構造的変化に賭けた。
◇韓国証券市場再評価されるだろう
パク本部長はKOSPI指数が過去最高値を更新しているが、さらに上がる余地は十分だとみている。韓国企業の世界的な位置付けが高まっているためだ。パク本部長は「韓国は自動車、半導体、造船、IT、医薬品委託生産(CMO)など必須の産業をすべて持ついくつもない国。韓国企業がこれまでは狭い内需市場にとどまっていたなら、これからは世界市場でもっと大きな機会を見つけるだろう」と予想した。
彼女に資金を任せる海外投資家も韓国証券市場を肯定的に評価する。パク本部長は「海外投資家と会ってみれば韓国企業のガバナンス問題を最も大きな不安要素に選ぶ。いまは企業もESG(環境・社会・ガバナンス)に気を遣うのでコリアディスカウントも次第に解消されるだろう」とした。
これに伴い、韓国証券市場の再評価もなされる見通しだ。パク本部長は「内外の投資家は韓国の産業の体力が構造的にどれだけ強くなっているのか認識できておらず慣性的な売買をしている。いまは韓国証券市場のバリュエーションは低いが、産業競争力で見れば十分に先進国指数に編入されてもおかしくない」と評価した。
ただ銘柄を選び出す実力が重要になる時代だと付け加えた。パク本部長は「電気自動車バッテリーだけでも中国製バッテリーが競争優位を持つようになったように、特定の技術がとても速く競争力を失う時代。今後も着実に成長できるかどうかを判別することが重要だ」と説明した。
韓経:「韓国企業の体力強まる…証券市場さらに上がる余地は十分」(1)