ワシントン(CNN) バイデン米大統領が気候変動対策の一環として連邦政府所有地での石油・ガス開発を規制した命令に対し、ルイジアナ州西部地区の連邦地裁は15日、越権行為の可能性が高いとして暫定差し止めを命じた。
バイデン氏は今年1月の就任後、石油・ガス開発を目的とした政府所有地や沿岸水域のリース権について、環境面、経済面からの見直し作業が完了するまでは新規の付与を停止させる大統領令に署名した。
これに対して国内の十数州が、リース料の収入を逃すことになるとして訴えを起こしている。
連邦地裁は州側の求めに応じ、訴訟が続いている間はこの大統領令を差し止める判断を下した。リース権を扱う内務省も、差し止め命令に従うと表明した。
この判断が、気候変動問題に取り組むバイデン政権への打撃となることは必至だ。環境NGO「生物多様性センター(CBD)」の幹部は「非常に危険」な命令だと主張し、環境汚染に目をつぶる動きだと批判した。