(CNN) 米カリフォルニア州のニューサム知事(民主党)に対し、解職の是非を問うリコール投票が行われる見通しであることが分かった。州当局者が23日に確認した。現職の知事のリコール投票が実施されるのは同州の歴史でわずかに2度目。
州当局者によると、リコールを求める署名は州法で定めた30日間の期間中に43人が撤回したものの、投票実施に必要な数を満たしているという。
この結果、州財務省はリコールにかかる費用の試算を開始し、8月5日までに知事や副知事、州務長官らに提出する。州財務省の報道官は以前、CNNの取材に答え、リコールの費用について2億1520万ドルかかるとの見通しを示していた。
投票の期日はまだ確定していない。
ニューサム知事に対しては昨年を通じて行った新型コロナウイルス感染抑止のための規制が住民の怒りを招き、リコール要求に発展していた。
リコールを求める署名活動は共和党関係者が支援して州のすべての郡で行われ、4月の段階で投票実施の条件を満たすだけの署名が集まっていた。
一方、ニューサム知事とその周辺はリコールについてトランプ前大統領の支持者と右派の過激主義者による運動であり、政治の実権を進歩派から奪い取るのが目的だと主張している。
ニューサム知事は2018年の知事選で、62%近い得票率で当選を果たした。
リコール投票の投票用紙にはニューサム氏のリコールを望むかどうかという質問のほか、後任知事としてふさわしい候補者を選ぶ項目もある。候補者のリストは非常に長いものになる公算が大きい。
03年に当時のデービス知事がリコールされた際には、後任候補として125人以上が名前を連ねていた。最終的に共和党のアーノルド・シュワルツェネッガー氏が次期知事となった。