「テルライド」
2019年に発売された起亜(キア)の米国向け戦略スポーツ多目的車(SUV)「テルライド」の販売台数がますます増加している。テルライドは需要増加で希望小売価格より最大5000ドル近いプレミアムを上乗せしなくては購入できないことが明らかになった。
起亜が28日に明らかにしたところによると、テルライドは米国で1~5月に3万7825台販売された。前年同期の2万2512台より68%急増した。自動車は通常、発売直後に販売が急増する「新車効果」が現れるのが特徴だ。ところがテルライドは市場に出てきた2019年よりも最近になって多く売れるステディーセラーになったとの評価を受ける。起亜は2022年型テルライドが16日に発売されただけに販売台数はさらに増えると期待している。
テルライドの新車にはプレミアムがついている。米国では自動車メーカーが希望小売価格を公表し、各地域のディーラーが需要にプレミアムを付けたり割引して販売する。米コンシューマーリポートによると、2021年型テルライドEXの最近の新車の平均市場価格は4万1547ドル(約460万円)で、希望小売価格である3万8815ドルより2732ドル高い。地域によっては4661ドルのプレミアムを付けて売られたりもする。消費者の間でテルライドが同クラスの車に比べコストパフォーマンス高いモデルと認識された影響だ。
テルライドは昨年1月から持続的にプレミアムが付く代表的な車種だ。米自動車専門メディアのカーバズは「一部ディーラーは最大1万8000ドルまでプレミアムを付ける奇形的な場合もある。人気が収まらないのに出庫が遅れたことで生じた事例」と説明した。
すべてのSUVがこうした人気を享受するのではない。競合モデルであるトヨタのSUV「ハイランダー」は希望小売価格の4万2860ドルより平均市場価格が4万2725ドルとむしろ低い。ホンダのSUV「パイロット」の平均市場価格も4万634ドルで希望小売価格より2.9%安い。
現代自動車・起亜関係者は「テルライドの韓国での発売要請が多いが、現地戦略モデルのためまだ販売計画はない」と話した。