日本のメガバンクの信用保証がなければ韓国は石油を輸入できない、と専門家が日本政府の対応策を示唆

韓国の元朝鮮女子勤労挺身隊員や、いわゆる元徴用工による日本企業を相手取った損害賠償請求訴訟で、韓国司法の国際ルール無視が続いている。日本企業の子会社や取引先の韓国企業の資産も標的にする見境のなさで、日本など外資系企業が韓国と付き合うリスクを再認識させられた。文在寅(ムン・ジェイン)政権は日本の報復措置に脅え続けることになりそうだ。

日本のメガバンクの信用保証がなければ韓国は石油を輸入できない、と専門家が日本政府の対応策を示唆

韓国で2018年に三菱重工業を相手取った賠償請求訴訟に勝訴した原告弁護団は18日、三菱重工の韓国企業に対する債権の差し押さえと取り立てを裁判所が認めたと発表した。

 差し押さえ対象となったのは、韓国企業「LSエムトロン」が三菱重工に支払わなければならないとされる代金約8億5000万ウォン(約8000万円)など。しかし、LSエムトロン側は、債権を保有しているのは三菱重工ではなく同社のグループ会社だと説明した。直接の関係を持たない日本企業が巻き込まれたことになり、韓国紙の中央日報も「徴用賠償に思わぬ伏兵」と報じた。

 朝鮮近現代史研究所所長の松木國俊氏は「韓国の裁判所は国民の感情を優先させ、論理など度外視しており、到底法治国家ということはできない。日本なら折れてくれるだろうという韓国独特の甘えた判断は、世界に恥をさらすだけでなく、日本と付き合いのある国内企業にまで『反日』のレッテルを貼り、被害を与えることになる」と指摘する。

そもそも一連の訴訟自体が国際ルールを完全に無視したもので、日本企業側の賠償や資産の差し押さえを認める裁判所の判断も異常なものだ。

 日韓の財産や請求権問題は、1965年の日韓請求権協定で「完全かつ最終的に解決」しているのはいうまでもない。

 加藤勝信官房長官は19日、「関連する司法手続きは明確な国際法違反」と述べ、「韓国側が受け入れ可能な解決策を示すようさらに強く求めていきたい」と強調した。

 複数の韓国メディアでは、三菱重工が訴訟を起こす可能性もあるために、現金化はその後になるとの見方が大半を占めるが、差し押さえ資産が強引に現金化されるなど韓国側がエスカレートさせた場合、日本の報復措置もあり得るのか。

 前出の松木氏は「日本はいくつもの報復措置を簡単に用意することができる。例えば韓国に輸入される石油は、日本のメガバンクの信用保証がなければ取引できないため、その関係を断てば韓国経済は大打撃を受けることになる。韓国が元徴用工に関する甘い判断を下せば、それだけ韓国に進出する企業の反感を買うことにもつながるだろう」と説明した。

http://www.zakzak.co.jp/soc/news/210829/for2108290001-n1.html