これは面白い展開になってきたな。中国のテニス選手の安全が確認されたと話したIOCバッハ会長が、一転「不安定な状況」と前言を否定するようなことを言い始めたのだ。手のひら返しをされた中国としては面食らうしかない。前日の米下院によるIOCへの抗議が効いたものと思われる。
IOC・バッハ会長「中国女子テニス選手は不安定な状況」と懸念示す 姿勢一転か
12/10(金) 12:01配信 フジテレビ系(FNN)
IOC(国際オリンピック委員会)が、これまでは安全が確認されたと主張してきた、中国の女子テニスの彭帥選手について、バッハ会長は「彼女は、非常に不安定な状況にある」と述べ、IOCとして支援していく考えを示した。
IOCは、彭帥選手とビデオ通話したと発表した以降、FNNの取材などに対して、繰り返し、「安全を確認した」との立場を示していた。
しかし、9日に行われたバッハ会長の会見で、「安全な状況にあるなら、なぜ支援するのか?」と記者から質問されると「彼女が非常に不安定な状況にあるからだ」と答えた。
バッハ会長は、強要があったと告白した彭帥選手が、非常に不安定な状況にあるはずだと述べ、彼女の身に起きたことについて、中国側と協議していると答えた。
前日に行われた会見でも、彭帥選手についての質問が出たが、バッハ会長は「抑圧されていると感じなかった」などと答え、問題視していない立場を示していた。
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米下院での非難決議が決め手となり方針転換
黒井米下院で人権への配慮を怠ったIOCを非難する決議が可決された。IOCの、特にバッハ会長を名指しで非難する内容だ。テニス選手を安易に無事だと決め付けたことで人権侵害に加担した形になってしまっていた。米国は五輪最大のスポンサーでもあることから、バッハ会長も慌てて手のひら返しをしたわけだ。
米下院がIOC非難決議 中国の彭帥選手めぐり
12/9(木) 22:16配信 産経新聞
【ワシントン】米下院は8日、安否が懸念される中国の女子テニス選手、彭帥(ほう・すい)さんへの国際オリンピック委員会(IOC)の対応が、人権配慮の義務を怠っていると非難する決議を全会一致で可決した。
中国の元副首相に関係を強要されたと告白してから連絡が途絶えた彭さんについて、IOCのバッハ会長は彭さんとビデオ通話で会話し、詳細を伏せたまま無事を確認したと発表した。下院の決議は、IOCが中国政府と連携して問題を隠蔽する立場に回ったとし、説明責任の追及や選手の保護に関する「組織としての能力と意志に疑問を生じさせた」と問題視した。
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黒井米国とIOCの利益共有関係が深いのに、非難決議まで持っていけるのはすごいことだとネットユーザーが話していた。経済的な結び付きが強かろうが人権問題はそれを吹き飛ばす威力がある。当然の話だ。IOCが中国マネーより米国マネーを優先した瞬間とも言えるかもしれないが。