長野地方裁判所
大学生ら15人が死亡した長野県軽井沢町のスキーツアーバス事故で、業務上過失致死傷罪に問われたバス運行会社「イーエスピー」(東京)の社長高橋美作被告(60)と、運行管理者だった荒井強被告(53)の第3回公判が17日、長野地裁(大野洋裁判長)であった。検察側証人としてバス製造会社の社員が出廷し、バスが事故直前にニュートラル状態で走行していた可能性を指摘した。
【写真】事故を起こし、崖下に転落したバス
出廷したのは、「三菱ふそうトラック・バス」(川崎市)の男性部長。部長は事故2か月後の2016年3月、現場で行われた事故車と同型車両での走行実験でドライバーを務めた。
部長は事故車を調べた結果、部品の状態などから「ギアが転落の衝撃でニュートラルに動いた可能性は考えにくい」と証言。「危険な状態になるので、下り坂でニュートラルに入れることはあり得ない」と述べ、転落前の走行中にすでにニュートラル状態に陥っていたと指摘した。事故原因については、「運転技量が未熟だったと思う」と述べた。
18日も検察側証人が出廷する。