大勢の警察官が集まり、物々しい雰囲気が漂う現場付近(27日午後11時35分、埼玉県ふじみ野市で)=石井貴寛撮影
27日午後9時頃、埼玉県ふじみ野市大井武蔵野の民家で、この家に住むとみられる50~70歳代の男が猟銃のようなものを発砲し、40歳代の男性医師を人質にとって立てこもる事件が起きた。ほかに男性2人も負傷し、病院に搬送されている。
【写真】住民が学校施設に避難するなど、現場周辺は騒然
埼玉県警は現場周辺に規制線を張り、住民を避難させている。
捜査関係者や地元消防などによると、人質の医師ら複数の医療関係者が27日、男の家族の弔問のために民家を訪問。その際、男とトラブルになったとみられるという。負傷者2人のうち、41歳男性は腹部を撃たれている。もう一人の32歳男性は顔面に催涙スプレーを受け、自力で東入間署に避難してきたという。
現場は関越自動車道近くの住宅地で、県警は付近の学校施設に近隣住民を誘導した。避難した70歳代の女性は「『ガチャーン』という大きな音を2回聞いた。寝る直前に警察官が自宅に来て、『重大事件だから逃げて』と聞かされた。怖い」と声を震わせた。
ふじみ野市役所では、午後11時過ぎから危機管理防災課の職員らが集まり、避難所設営などに追われた。