厳しい校則で立ち直った元教育困難校が、校則を変える日(前編) スカート丈は「いつでも面接できる長さ」?


厳しい校則で立ち直った元教育困難校が、校則を変える日(前編) スカート丈は「いつでも面接できる長さ」?

姉崎高校の生徒会室で話し合う生徒たち=2021年12月

 改革に乗り出した新任校長が、最初に手を付けたのは校則の順守。目標として掲げた「茶髪・金髪ゼロ」は、懐疑的な教員もいる中、早々に達成された。改革は軌道に乗り、校内は落ち着きを取り戻した。以来、生徒指導の厳しさを一つの売りにしている。

 そんな学校が昨年、校則見直しの検討を始めたと聞き、密着した。いわゆる「ブラック校則」が最近、社会問題になり、校則を緩める学校も増えている。校則の重要性が歴史に刻みこまれた姉崎高ではどうなるのか。(共同通信=小田智博)

 ▽「ルールが厳しすぎる」

 「友だちが『スカート丈が長すぎる』って不満を言っていたんです」

厳しい校則で立ち直った元教育困難校が、校則を変える日(前編) スカート丈は「いつでも面接できる長さ」?

生徒会長の田畑希乃羽さん=21年11月

 田畑さんらが手始めに全校生徒にアンケートを取ると、校則や、校則には明記されていないルールが厳しすぎるという声が次々と寄せられた。

 以下は不満が大きいルールの一例だ。「スカート丈は直立の姿勢で膝蓋骨が隠れるように」「靴下は、黒、紺、白の単色(ワンポイントまで)で、派手なもの(ルーズソックスを含む)を着用しない」「前髪は男子が眉毛にかからないように、女子が目と眉毛の間までの長さ」「髪形のツーブロックを禁止」

 田畑さんによると、教員たちは「姉高の象徴であり、いい特徴だ」と話している。田畑さん自身も「なかったら学校が乱れるのかもしれないとは思う。きれい事で言えば、社会に出る準備をするため。例えば企業には企業なりのルールがある。それを守るための練習と言えるのかも」。そこまで口にして「でも、実際にそうかと言うと…」と声を落とした。



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