「核兵器が抑止力ではなく、戦争の道具になっている。今こそ持つための議論ではなく、無くすための議論だ」ICAN川崎哲氏


「核兵器が抑止力ではなく、戦争の道具になっている。今こそ持つための議論ではなく、無くすための議論だ」ICAN川崎哲氏

ANN世論調査より

【映像】核廃絶は実現可能? ICAN川崎氏とロンブー淳が議論

 こうした結果について、29日の『ABEMA Prime』に出演した「ICAN」(核兵器廃絶国際キャンペーン)の国際運営委員で、ピースボート共同代表も務める川崎哲氏は「この結果の数字だけで何も言えないし、逆に誤解を与えがちだ」と指摘する。

「核兵器が抑止力ではなく、戦争の道具になっている。今こそ持つための議論ではなく、無くすための議論だ」ICAN川崎哲氏

川崎氏の主張

 しかし、“ロシアが国際法を破って核で脅しているからこちらも核で脅そう”ということをやっていったら、どんどん世界は危険になってくる。私は防衛のための兵器を一概に否定するわけではないが、何十万、何百万人もの人を殺し、そこの環境を本当に汚染し何世代にもわたって修復不可能な被害をもたらすような兵器が自衛の範疇に入るという考え方は全く理解できない。

 実際、世界190カ国のうち、核兵器を持っている国、あるいは核の同盟に加わっている国は40カ国くらいしかない。しかも過半数は非核兵器地帯に入っていて、自分たちでは核兵器を持たない代わりに安全を保障してほしいという、我々のような国々だ。現に停戦交渉の中でも、ロシアにとってウクライナを脅威にならない形にして、その代わりにウクライナの安全を保障するといったことが話し合われている。つまり武装ではなく、外交努力で安全を保障する道を選んでいる国の方が多いということだ」。

 その上で川崎氏は、「むしろ今こそ核兵器禁止条約が重要だ」と主張する。



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