離陸後にあごマスクだったとの情報(写真はイメージ)
全日空の大阪・伊丹―東京・羽田便の機内で、搭乗した男性が「あごマスク」を続けて客室乗務員らとトラブルになったと、ツイッターで動画などの投稿があった。
このトラブルで、機長からマスク着用の命令書が読み上げられていたことが分かった。一体何があったのか、全日空に当時の状況を聞いた。
■「マスクをしたら、感染症対策として逆効果」などと主張
白髪交じりの男性を前に、客室乗務員が「命令書」と書かれた紙を両手に持って、もう1人の乗務員とともに立っている。命令書はその場で、読み上げたらしい。
この写真は、2022年4月3日にツイッター上で投稿された。
この投稿者のツイートによると、男性は、搭乗するときはマスクを着用していたが、離陸するとあごマスクにしたという。乗務員から着用するよう何度も注意されたものの、不愉快だと逆ギレして拒み続けたという。その後、マスクを着用したが、スマホで乗務員とのやり取りを録音するような様子を見せながら、自説を展開した。
そのときの動画も投稿されており、男性は、「そういう状況でマスクをしたら、感染症対策として逆効果という…」などと独自の主張をしていた。その後、写真や動画の投稿は削除されている。
このトラブルについて、全日空の広報部は5日、J-CASTニュースの取材に対し、機内で命令書を出したことは事実だと認めた。
「乗務員の職務を妨害し、安全の保持等に支障を及ぼすおそれ」
全日空によると、4月3日13時伊丹発のANA26便の機内でトラブルがあった。
長時間にわたって客室乗務員を拘束し、その職務を妨害した航空法違反の安全阻害行為があったという。そして、「乗務員の職務を妨害し、安全の保持等に支障を及ぼすおそれがあるもの」に該当すると判断して、命令書を手渡ししたことを明らかにした。
この便は、羽田に14時15分着の予定で、トラブルの影響はなく、ほぼ定刻通りだった。
マスクを着用していなかったのかなど詳細については、客の個人情報のため答えるのを差し控えたいとした。今後、搭乗拒否をするのかなどについては、決まっていることはないとしている。
(J-CASTニュース編集部 野口博之)