中国がとうとうロシアを見限るようだ。全面的な戦略強調をやめるらしい。
負け馬プーチンから距離をとれ-報道表記でロシアを格下げする中国
4/8(金) 6:02配信 現代ビジネス
渦中の外相会談だったが
3月30日、中国の王毅外相は、中国来訪中のロシア・ラブロフ外相と会談した。ラブロフ外相の訪中はアフガニスタン情勢をめぐる近隣諸国の外相会議に出席するためのものだったが、ロシアによるウクライナ侵攻の最中であることから両国の外相会談の中身には国際社会からの注目が集まった。
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会談が行われた30日当日、新華社通信はさっそく会談の内容を伝えた。翌日の人民日報も新華社通信の報道内容をそのまま記事として載せている。中国の場合、外交活動に関する新華社通信と人民日報の報道内容はすなわち政府の公式発表となるのである。
それでは、中露外相会談に関する中国側の公式発表で注目すべきポイントは何か。1つは、会談を伝える両政府系メディアの関連記事のタイトルにある。
パキスタン外相>ロシア外相
実は30日、王毅外相はロシア外相との会談以外に、同じ会議参加のために訪中しているパキスタン外相とも会談を行った。そして今までの慣例に従って、新華社通信と人民日報はこの2つの会談をまとめて同じニュースとして伝えているが、その際、両社が使ったニュースのタイトルは、「王毅外相はパキスタン外相・ロシア外相と各別に会談」というものであった。
一見、何の変哲もないただのニュースタイトルに見えるが、実はそこには、非常に重要な外交上のメッセージが込められている。パキスタン・ロシア両外相を並べるとき、パキスタン外相のことを前に持ってきて、ロシア外相のことを2番目に回しているのがミソなのある。
中国の場合、例えば王外相が同じ日に2ヵ国以上の外相と会談した際、一連の会談をまとめて発表する時、タイトルの表示上どこの国を前に持ってくるか、どこの国を後ろに回すかの順番付けには、昔から、慣例としての不動の格式がある。
基本的に、国際社会における相手国の重要性と、中国にとっての相手国の重要性の両方を吟味して順番を決めるわけであるが、一般的に言えば小国よりも大国の方を順番的に優遇する。あるいは中国にとって相手が格別に重要な国である場合、その国名を一番前に持ってくるのが普通である。
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今までの慣例からすれば、本来なら、この時のタイトルは「王毅外相はロシア外相・パキスタン外相と各別に会談」でなければならない。しかしそれが正反対になっているとは要するに、中国側は意図的に今までの慣例を破ってロシアを2番目に回した、ということである。
もちろんその際、中国にとってのパキスタンという国の重要性がいきなり大きくなってロシアのそれを凌駕した、というわけでは決してない。中国が、わざとこのような異例な並べ方を工夫した唯一の狙いは要するに、目に見える形でロシアの重要度、あるいは中露関係の重要度を下げて、「ロシアは中国にとって、もはやそれほど大事な国ではなくなったのよ」とのメッセージを国際社会に送りたかったのであろう。
言ってみれば中国側は、このような小細工を弄することによって、中露関係を何げなく「格下げ」にした訳である。
消えた「全面的戦略協調パートナーシップ」
もちろん、上述の中露外相会談における中国側の態度の変化は何も格式上だけのものではない。会談の中身においても、ロシアに対する中国側の姿勢の豹変が観察されている。
中国側の公式発表では、王毅外相は確かに、「中国はロシア側と共に、両国間関係をより高い水準へ発展させる」と語り、いわば「関係強化」の意欲を示して見せている。しかしその一方、中国政府がそれまでに中露関係について語る時に必ず用いる、大変重要な文句の1つが王外相の発言から抜けている。
それはすなわち、「全面的戦略協調パートナーシップ」との表現であって、それまでの中露会談や中露共同声明には必ず出てくる決まり文句である。
例えば習近平国家主席が2月4日にプーチン大統領と会談した後の共同声明にはこの言葉がちゃんと出ているし、3月7日に王外相は全人代記者会見で中露関係について語る時もこの言葉を口にした。
そしてこの文句こそは中露双方にとって両国間関係の重要性を表現するもっとも大事なキーワードであるが、上述の両国外相会談に関する中国側の公式発表から、この肝心なキーワードは完全に消えているのである。
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中国は米国との関係を過度に悪化させたくない
黒井中国がロシアよりパキスタンを優先するということは、パキスタンの同盟国である米国との関係を過度に悪化させたくないという意思表示ともとれる。ロシアにとっては面白くないどころか完全に裏切りと映るはずだ。だが中国に離れられれば原油や天然ガス、小麦の最大顧客を失うことになるから強く出られない。
黒井中国はロシアへの支援も消極的で、プトラーを非難も称賛もしないという状態で一線を踏み越えてはいないというネットユーザーの意見があった。戦局が不利になればなるほど、ロシア軍のジェノサイドが露わになればなるほど蝙蝠中国は米国にすり寄ろうとするだろう。だが上海ロックダウンで既に手遅れかもしれない。