知床半島沖の観光船事故で亡くなった千葉県松戸市の男性の両親が取材に応じ、「冷たい海の中で、死ぬ間際まで無念だったと思う」と涙ながらに息子への思いを打ち明けました。
北海道知床半島沖の観光船事故で、死亡が確認された千葉県松戸市の橳島優さん(34)の両親が27日夜、取材に応じました。
橳島さんの父親
「まだ4月の北海道なんて寒くて海なんかとてつもなく冷たいでしょう。あれだけ荒れた海で冷たい中に入って。恐怖と本当に冷たいのと怖いのと、本当に死ぬ間際まで無念だったと思いますよ」
両親は、橳島さんの身元を確認するため知床を訪れていましたが、その際、27日に記者会見を開いた運航会社「知床遊覧船」の桂田精一社長は、一度も姿を見せなかったということです。
橳島さんの父親
「社長の顔もテレビでここに来てから初めて見ました」
橳島さんの母親
「(Q.知床まで行ったのに?)そうです。一度もないです。説明会はあったけど」
また、桂田精一社長が27日に記者会見を開いたことについては、「対応が遅い」と批判しました。
橳島さんの父親
「(土下座は)ポーズで成り行き上というか、土下座して謝れって言われたらせざるを得ないですよね」
橳島さんの両親は、今後について「息子の死に静かに向き合いたい」と話しました。
TBSテレビ