人命救助の感謝状を受け取った佐々木教諭(左から2人目)
踏切内に取り残された男性を助け出したとして、福岡県警春日署は、大野城市立平野中教諭佐々木司さん(58)に感謝状を贈った。
同署などによると、佐々木さんは4月15日午後、出張先に車で向かっていた際、遮断機が下りた春日市のJR天田踏切内に取り残された男性(60歳代)を発見。男性は自転車を持ったまま放心状態で動けなくなっていたため、とっさに車を降り、電車が警笛を鳴らして近付く中、遮断機を上げて男性を引っ張り出した。電車は踏切を過ぎたところで緊急停車した。
佐々木さんは体育教諭で、女子バレーの県代表チームを率いて全国優勝を果たした経験もある。教え子たちには「あなたがいてくれてよかったと思われる人になろう」と説いてきたという。
6日に感謝状を受け取った佐々木さんは「同じ状況なら誰もが同じ行動をすると思うが、教えてきたことを体現できてよかった」と話し、南島彰夫署長は「勇気ある行動で、子どもたちも誇らしく思うはず」と感謝を述べた。