県警が設定した規制線。この奥に遺骨などの発見現場がある=山梨県道志村で2022年5月15日午前11時27分、渡辺薫撮影
山梨県道志村で見つかった人の肩甲骨について、山梨県警は14日夜、DNA型鑑定の結果、2019年9月に近くのキャンプ場で行方不明となった小倉美咲さん(当時7歳)=千葉県成田市=のものと断定したと発表した。奥脇龍起・捜査1課長は「今後なるべく多くの物、遺体の一部を捜索して、ご家族にお返ししたい。ご冥福をお祈りしたい」と述べた。
【地図と写真】骨が見つかった現場付近の様子
県警は一夜明けた15日も約40人態勢で、骨などが見つかった現場付近の捜索を継続。県警によると、新たな発見物などはなかった。16日も約40人態勢で捜索を続ける。
キャンプ場にはボランティアらが集まり、警察の捜索を見守った。骨が見つかった沢の周辺は規制線が張られ、警察関係者以外は立ち入りできないが、行方不明当初からボランティアとして捜索に参加した相模原市の60代男性会社員は「以前、骨が発見された周辺に足を運んだが、美咲さんがいるとは思わなかった。どうして気づいてあげられなかったのか。まだ生きていると信じている」と涙を流した。
また近くに住む女性(79)は「結果は残念だが、骨の身元が特定されたことは良かったのではないか」と複雑な胸中を明かした。村内でキャンプ場を経営する男性(76)は「事件か事故か、なぜ美咲さんが亡くなったのか、判明するまでは終わらないだろう。平穏な状況になってほしい」と語った。【渡辺薫、北村秀徳】