
新潟県警本部
新潟市南区の自宅で昨年11月に妻(当時29歳)と長女(同1歳)を絞殺したとして、殺人罪に問われている元看護師の渡辺健被告(29)が、事件の約7か月前にも2人を殺害しようとした疑いが強まったとして、新潟県警が殺人未遂容疑で逮捕状を取ったことが、捜査関係者への取材でわかった。17日にも再逮捕する。渡辺被告は「ずっと前から2人を殺害しようと思っていた」と供述しているという。
捜査関係者によると、渡辺被告は昨年3月下旬、自宅で妻の春香さんの飲み物に睡眠導入剤を混入。春香さんが飲み物を飲んだことを知りながら、長女の純(すなお)ちゃんを乗せて車で出かけるのを止めず、交通事故を起こさせ、殺害しようとした疑いが持たれている。春香さんは市内で単独事故を起こしたが、2人にけがはなかった。
捜査関係者によると、亡くなった春香さんの毛髪から、睡眠導入剤の成分が検出されたことも新たに判明した。渡辺被告が「自分が飲ませた」と供述し、県警が鑑定したという。
渡辺被告は昨年11月7日、妻が自殺したように装って、自宅で2人の首をロープで絞めて殺害したとして殺人容疑で逮捕され、その後、起訴された。県警の調べに「前から妻との関係が悪くなっており、娘も殺してつながりを断ち切りたかった」と供述しているという。