世界平和統一家庭連合(旧統一教会)を批判する報道への抗議デモに参加する韓国国内の教団信者ら=18日、ソウル中心部の光化門広場周辺(時吉達也撮影)
【ソウル=時吉達也】安倍晋三元首相の死去に関し、世界平和統一家庭連合(旧統一教会)を批判する偏向報道で被害を受けているとして、韓国国内の信者らが18日、ソウル中心部の光化門広場周辺で抗議デモを行った。韓国人男性と結婚し、韓国で生活する日本出身の女性信者や子供ら約4000人(主催者発表)が参加。「サタンの試練に負けないぞ」などと日本語で合唱しながら行進した。
【写真】旧統一教会の本部が入るビル
参加者らは、日本国内で教団に対するバッシング報道が過熱し、信者らが不当な扱いを受けていると主張。報道による「旧時代の遺物のような魔女狩り」が行われていると非難した。
旧統一教会は1954年に故・文鮮明(ムン・ソンミョン)氏によって韓国で創設された。広報担当者によると、合同結婚式を経て韓国で生活する日韓夫婦は過去約40年間で約1万組に達する。デモに参加した「2世信者」の男性(32)は「韓国国内でも信者に対する偏見が強まり、生活しづらくなっている」と話した。
7月に安倍氏が殺害された事件で、容疑者は自分の母親が教団に入信し、多額の寄付をして家庭が崩壊したと説明。「(教団を韓国から)招き入れたのが岸信介元首相。だから(孫の)安倍氏を殺した」との趣旨の供述をしている。