ポーランド国防相、多連装ロケットシステム「天武」導入を韓国と協議中

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ブラスザック国防相はポーランド軍を強化するため「さらに装備を購入する」と明言、噂されていた多連装ロケットシステム「天武(K239 Chunmoo)」の導入や共同開発の可能性を韓国と協議中だと明かした。

ブラスザック国防相がDefence24の報道を追認した格好で、天武の導入交渉を正式に認める

ポーランドは新国防法に基づき軍の規模を14万人→30万人へと拡張中で、米国からF-35A、M1A2、パトリオット、英国からCAMM、Brimstone、Arrowhead140、イタリアからAW149、韓国からK2やK9を調達するため相次いで契約を締結したが、Polska Times紙の取材に応じたブラスザック国防相は「ポーランド軍を強化するため装備をさらに購入する」と明かした。

ポーランド国防相、多連装ロケットシステム「天武」導入を韓国と協議中

出典:Ministerstwo Obrony Narodowej

ウクライナでの戦いから「地上戦で砲兵戦力が決定的な役割を果たす」と確信したポーランド国防省は自走砲と多連装ロケットシステムの強化に乗り出したが、残念ながらスタロヴァ・ヴォラ製鉄所が製造する自走砲「KRAB(100輌+120輌追加発注)」や多連装ロケットシステム「WR-40(75輌+追加発注予定)」の供給量だけでは軍のニーズを満たすのに時間が掛かるため、韓国からK9を648輌、米国からHIMARSを500輌調達することを予定している。

ポーランド国防省がK9を選択したのは韓国がタイトな納期(現地製造を含む)に対応でき、自走砲の生存性に直結するシュート・アンド・スクートに有利な自動装填装置にK9A2ベースのK9PLで対応できるからでHIMARSを選択したのはWR-40で使用する122.4mmロケット弾の射程が20km(Feniks-Zでも42km)しかなく射程距離と精密攻撃能力で劣っているからだ。

ポーランド国防相、多連装ロケットシステム「天武」導入を韓国と協議中

出典:Pibwl/CC BY-SA 3.0

問題は殺到するHIMARSの新規受注に加え、米軍在庫から供給されウクライナで消費されるGMLRS弾の埋戻し需要にロッキード・マーティンが到底対応できない点で、仮にウクライナ軍が16輌のHIMARSで1日2回攻撃を実施すれば1ヶ月で5,760発(1輌6発×2回=12発×16輌=192発×30日=5,760発)のGMLRS弾が消費されるが、ロッキード・マーティンの年間生産能力は最大1万発しかなく米軍在庫を埋め戻すだけで相当時間を擁すると推定されている。

そのためブラスザック国防相はPolska Times紙に「ポーランド軍のニーズを早急に満たすため天武(K239 Chunmoo)の導入や共同開発の可能性を韓国と協議中だ」と初めて言及、Defence24の報道(発注が殺到するHIMARSの入手性が怪しいので天武導入に関する韓国側との交渉は最近勢いを増している)を追認した格好だ。

ポーランド国防相、多連装ロケットシステム「天武」導入を韓国と協議中

出典:Hanwha

以前の記事で触れたが、ハンファが開発した天武にはHIMARSやMLRSで使用するGMLRS弾に相当するGPS誘導の239mmロケット弾(射程80km)、ATACMSに相当するKTSSM-I(400mm弾道ミサイル/射程180km)とKTSSM-II(600mm弾道ミサイル/射程290km)が用意されており、GMLRS弾の射程拡張弾=ER GMLRS弾に相当する新型ロケット弾(射程160km~200km)の開発も進行中で、攻撃手段の多彩さはHIMARSに匹敵すると表現しても過言ではない。

降って湧いたようなポーランド軍の需要をただのラッキーパンチだと見ることも出来るが、韓国に対するポーランドの信頼はKRABを通じて構築され、時間をかけて次期主力戦車調達計画「ウルフ・プログラム」に現地生産や産業協力を前提にしたK2PLの提案が功を奏している可能性が高く、積み上げてきた関係性が降って湧いたような需要を取り込むキッカケになっているのは間違いないだろう。

ポーランド国防相、多連装ロケットシステム「天武」導入を韓国と協議中

出典:ROK Ministry of National Defense

まだ天武の導入は決まっていないが、アラブ首長国連邦が導入を決めた天弓2(M-SAM2)にも関心を示していると言われており、技術移転に積極的な韓国と現地製造を好むポーランドとの関係は当分目が離せない。

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ポーランドメディア、天武導入に関する韓国側との交渉は勢いを増している

 

※アイキャッチ画像の出典:Polish Ministry of National Defense

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