菅(すが)義偉(よしひで)官房長官は22日、20カ国・地域(G20)首脳会議(サミット)が大阪市で28日に開幕するのを前に、会場となる人工島・咲洲の国際展示場「インテックス大阪」を視察した。会議場などを見て回り、会場警備に当たる職員を激励した。サミットの確実な成功に向け、政府は万全の受け入れ態勢を目指す。
菅氏はこの日、完成間近の会議場や報道陣が利用するプレスセンター、日本文化を発信するスペースを視察した。大阪市の松井一郎市長らも同行した。
菅氏はその後、警備を担う警察官や海上保安官約130人に「サミット成功の大前提は安全確保だ。警察と海上保安庁が緊密に連携し、万全の警備をお願いしたい」と訓示した。
サミットの警備には警察が3万人規模で当たるほか、海保も1千人以上を投入する。16日には大阪府吹田市の交番で警察官が襲われ拳銃を奪われる事件が発生したこともあり、政府は最大限の警戒で臨む。
視察後、菅氏は記者団に対し、「日本が議長国として力強いリーダーシップを発揮し、会議の成功に向け政府一体となって準備に万全を期していきたい」と語った。
サミットは安倍晋三首相が議長を務め、29日までの2日間の日程で開催される。各国首脳や国際機関代表が開幕に合わせ、相次いで大阪入りする。