ロシアが据えた高官、「無能な軍指揮官」を批判 ウクライナ南部ヘルソン州


ロシアが据えた高官、「無能な軍指揮官」を批判 ウクライナ南部ヘルソン州

親ロシア派の政権幹部であるキリル・ストレモソフ氏が国防組織の「無能な軍指揮官」を批判した

【画像】ロシア下院国防委員会のカルタポロフ委員長

ヘルソン州の大部分はロシアの支配下にある。ロシアが州政府幹部に据えたキリル・ストレモソフ氏はテレグラムに4分間の動画を投稿し、自身の管轄地域での軍の敗北は「無能な指揮官」のせいだと批判。こうした指揮官は失態の責任を問われていないとも指摘した。

ウクライナは現在、開戦当初にロシアが奪取した南部や東部の一部を奪還する作戦を進めている。

親ロ派の宣伝要員や軍のアナリストからは、一連の敗北に関しロシア軍のミスを指摘する声が出ているが、ロシアによってウクライナ国内に据えられた当局者がロシアの戦争遂行努力をこれほど公然と批判するのは異例。

ストレモソフ氏は今回、戦場に「穴」を空けた責任は少数の「腐敗した略奪者やその他の有象無象」にあると指摘。ロシアのショイグ国防相を名指しして、「このような状況になるのを許した」と批判した。

ロシアの議員や地方当局者からは、ロシア軍に対する同様の批判が上がり始めている。

ロシア下院国防委員会のカルタポロフ委員長は6日、当局者は戦況の変化について「嘘(うそ)をつくのをやめる」必要があると述べた。

ロシア南部チェチェン共和国のカディロフ首長も1日、ドネツク州の要衝リマンからのロシア軍の撤退を批判し、ロシア軍は必要な通信手段や弾薬などを与えられていなかったとの見方を示した。



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