ロシア、制裁の影響下で弾道ミサイルや精密誘導ミサイルを288発製造

By | November 23, 2022


ウクライナのレズニコフ国防相は「ロシア軍の弾道ミサイルや精密誘導ミサイルの備蓄量」と「ロシアが2月23日以降に生産したミサイルの量」を公開、制裁の影響下でIskander、Kalibr、Kh-101を計288発も製造している。

制裁の影響を受けている中でIskander、Kalibr、Kh-101を計288発も製造できるというのはマイクロチップやコンポーネントの備蓄があるという意味だ

ロシア軍の弾道ミサイルや精密誘導ミサイルの備蓄量についてウクライナ国防省情報総局は8月末「侵攻前と比較して45%以下まで減っている」と言及、レズニコフ国防相も10月「侵攻前と比較して1/3以下に備蓄量(1,844発→609発)が低下した」と主張、ウクライナも西側諸国も「制裁の影響で補充が難しくロシア軍のミサイル備蓄は何れ尽きる」と繰り返し主張してきたが、今月15日の大規模攻撃を受けてニューヨーク・タイムズ(NYT)紙は「ロシア軍は備蓄を回復させているのではないか?」と指摘した。

ロシア、制裁の影響下で弾道ミサイルや精密誘導ミサイルを288発製造 2

出典:Oleksii Reznikov

ロシア軍が今月15日に実施したミサイル攻撃は100発以上という過去最大規模で、ウクライナ軍はKalibr、Kh-101、Kh-555、Kh-59を計77発、イラン製無人機のShahed-136を10機、ロシア製無人機のオリオンとオルラン-10を1機づつ撃墜したと発表したのだが、この攻撃の主体は安価なShahed-136ではなく「備蓄量が急減している」と主張していた精密誘導兵器が大量に使用されているため「ロシアにはマイクロチップの備蓄がありミサイルの生産量引き上げている可能性」と「ロシアはNATOとの戦争に極秘の備蓄分があったという可能性」をNYT紙は指摘している。

ただロシア軍の主要な弾道ミサイルや精密誘導ミサイルの備蓄量は推測に過ぎず、NYT紙の指摘の根拠もジェーンズの分析を引用したものなので検証されたものではないが、レズニコフ国防相はロシア軍の主要な弾道ミサイルや精密誘導ミサイルの備蓄量に加え「2月23日以降に生産された数量」を22日に公開した。

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出典:Oleksii Reznikov

注目すべきは2月24日以降に生産された弾道ミサイルや精密誘導ミサイルの量で、個人的な感覚で言えば「ウクライナでの消耗分をカバーできるほどではないにしても生産量は多い」と感じている。

平時の調達量に関するデータを持ち合わせていないため「制裁下でロシアが生産している弾道ミサイルや精密誘導ミサイルの数量」が多いの少ないのか判断することは難しいが、2022年に米軍が調達したトマホークの数が154発だったことを踏まえると「9ヶ月間でKalibrを120発生産した」というのは結構凄いと考えて良いだろう。

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出典:Ministry of Defense of Russia

そもそも複雑で高価な弾道ミサイルや精密誘導ミサイルを1ヶ月で何百発も製造するのはどの国にも不可能であり、制裁の影響を受けている中でIskander、Kalibr、Kh-101を計288発も製造できるというのはマイクロチップやコンポーネントの備蓄があるという意味で、今後も現在のペースで製造できるなら「米国の制裁を招くリスクを厭わない国家や民間組織を通じて必要な部品を入手している=制裁の抜け穴が存在する」ということになる。

まぁレズニコフ国防相の公開した数字が正しいとは限らないため管理人の指摘も推論に過ぎないが、個人的にロシアの生産量は「この半分ぐらい」だと思っていた。

米メディア、ロシアはマイクロチップの備蓄を大量に持っている可能性
米軍備蓄量が急速に減少、今後のウクライナ支援に支障が出る可能性も
ウクライナ国防相、ロシア軍が保有する精密誘導ミサイルの残数は609発
ロシア軍のミサイル兵器の備蓄量は侵攻前の45%以下、イスカンデルは20%以下
自衛隊の弾薬・スペアパーツ不足、予算配分で直ぐに解決するとは限らない

 

※アイキャッチ画像の出典:Vitalykuzmin.net/CC BY SA 4.0



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