一般公開された米空軍の最新鋭ステルス爆撃機「B21レイダー」
(CNN) 米空軍は2日、カリフォルニア州パームデールで最新鋭のステルス爆撃機「B21レイダー」を公開した。ノースロップ・グラマンが製造した同機の名称には、第2次大戦中に奇襲作戦「ドゥーリトル空襲」を遂行した航空兵たちの「勇敢な心」に対する敬意が込められている。
写真特集:米空軍、多彩な保有機の数々
第6世代となる同機には、空軍を支援し「極めて堅固な防御に侵入した上で世界中のどこであろうと精密な爆撃を行う」ことが期待される。ノースロップ・グラマンが報道発表で述べた。現在のところ6機が、様々な段階で最後の組み立て作業に入っているという。
新たな米軍の爆撃機が一般に公開されるのは1988年の「B2スピリット」以来。米軍は当初B2を132機配備する予定だったが、最終的に購入したのは21機のみだった。
新型爆撃機のお披露目は、米国と中ロ両国との緊張が高まる中で行われた。数日前に国防総省が公表した中国の軍事力に関する年次報告書によれば、同国は2035年までに1500発余りを保有する可能性があるという。
B21はこうした競争を念頭に設計された。ノースロップ・グラマンは同機の性能に関する概要説明で、敵の防空網に侵入し、世界のあらゆる所にある標的を攻撃できると強調した。
空軍の報道官によれば初飛行は来年の予定。1機当たりの費用は2010年の価格設定時には5億5000万ドルだったものの、今年のインフレによる調整の結果6億9200万ドルとなった。これには訓練用の機材や支援のための装備品などが含まれる。
空軍は少なくとも100機の購入を予定している。