日本政府、次世代戦闘機を開発するため英伊との合弁会社設立を検討か

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日英伊が計画している次世代戦闘機について三菱重工は「対等な関係に基いて資金を出し合うなら合弁会社を設立してプロジェクトを管理したほうが理にかなっている」と言及、日本政府も合弁会社を設立する方向で考えているらしい。

自主性が担保された開発環境で日本がどのような次世代戦闘機を作り上げるのか非常に楽しみだ

日本、英国、イタリアが発表した次世代戦闘機を開発するための新たな枠組み「グローバル・コンバット・エアー・プログラム(Global Combat Air Program=GCAP)」は大きな注目を集めているが、GCAPは共通プラットフォームを開発・生産するのか、共同で技術開発を行い共通要素をもつF-Xとテンペストを別々に生産するのかよく分かっておらず、3ヶ国は「次世代戦闘機に求める能力」について大筋で合意しているだけでプログラムの細部はまだ何も決定していないらしい。

日本政府、次世代戦闘機を開発するため英伊との合弁会社設立を検討か

出典:防衛省 次期戦闘機のイメージ

日経新聞の英字メディア「Nikkei Asian」に掲載されている記事では「三菱重工の守田氏(防衛・宇宙部門の担当役員)は対等な関係に基いて資金を出し合うなら合弁会社を設立してプロジェクトを管理したほうが理にかなっていると言及、日本政府もその方向で考えているが3ヶ国が合弁会社を設立するかは決まっていない。3ヶ国は次世代戦闘機に求める能力について大筋で合意しているもののプログラム細部の詰めはこれからで、多くの英国人やイタリア人が名古屋を訪れて話し合いを行っている」と明かしている。

さらに守田氏は次世代戦闘機の価格や生産規模についても「戦闘機市場の価格帯から大きく外れないものになると理解しており、この価格は報道されている数字に基いている=生産規模を300機と仮定したコスト予測で幾つかある仮定の1つに過ぎない」と述べており、恐らく8,000万ドル~1億ドル程度の機体単価を想定していると思われるが、300機という需要予測は3ヶ国が採用した場合の話でイタリアは採用について明言を避けているためどう転がるか謎だ。

日本政府、次世代戦闘機を開発するため英伊との合弁会社設立を検討か

出典:Team Tempest

将来的にイタリアでもタイフーンの後継機取得に関する計画が浮上すると思うが、現時点で次世代戦闘機の取得に関する公式な計画はなくテンペストプログラムに参加を決めたのも「防衛産業基盤の維持に不可欠な仕事量の確保」や「次世代戦闘機に関連する技術習得」が目的だと言われており、イタリアはテンペストとFCASが統合されることを再三希望(統合した方が関与できる事業規模が大きくなる)しているので調達する次世代戦闘機について様子見感(イタリアにとってベストなのは両プログラムが統合された機種の調達)が強い。

少々話が脱線したが守田氏は「機体の最終組み立ても1ヶ所に集約されない可能性」や「効率的なアップグレードや国産兵器の統合を可能にするため次世代戦闘機のオペレーティング・システムは外注しない=国産開発するという意味だと思う」とも述べているので、GCAPの正体は共通プラットフォームの国際開発・共同生産ではなく「共通要素をもつF-Xとテンペストを部分的に共同生産して開発コストを下げる」をいう前例のない形かもしれない。

日本政府、次世代戦闘機を開発するため英伊との合弁会社設立を検討か

出典:Public Domain

因みに日本にはF-2の開発で技術情報へのアクセス制限に苦労したため、米国支援の枠組みとGCAPの枠組みの違いについて守田氏は「開発に関与する国の技術にフルアクセスできることだ」と協調しており、Nikkei Asianも「バイデン政権は米国製装備の購入を迫ったトランプ政権より同盟国の独自プログラムに理解を示している」と述べているが印象深く、自主性が担保された開発環境で日本がどのような次世代戦闘機を作り上げるのか非常に楽しみだ。

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※アイキャッチ画像の出典:防衛省 次期戦闘機のイメージ

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