ソ連時代の地獄を忘れないポーランド、GDP比4.0%以上を国防予算に投資

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ポーランドのドゥダ大統領は「ロシアの侵略や占領、ロシア軍の行動が何をもたらすかを忘れていない。ロシア軍が来るということは死、残忍さ、慈悲のない戦いを意味する」と言及、2023年にGDP比4.0%以上を国防予算に投資すると明かした。

本当に平和を望むなら戦争の準備をするという古の原則従って行動することが重要と認識するポーランド

ロシアの脅威を危惧するポーランドは2021年10月に新国防法(祖国の防衛に関する新法)導入を発表、2022年5月に新法が発効してポーランド軍のサイズを14万人(現役約10万人+領土防衛軍兵士約4万人)→30万人(40万人まで拡張する可能性が浮上中)に拡張するため動き出し、矢継ぎ早に装備の大量調達に乗り出している。

ソ連時代の地獄を忘れないポーランド、GDP比4.0%以上を国防予算に投資

出典:Kancelaria Prezesa Rady Ministrów

ポーランドは2023年に3.0%以上=970億PLN以上の資金を国防予算に費やすと主張、与党PiSで党首を務めるカチンスキ氏も「現在のウクライナを見れば『冷戦で倒れた帝国が再び襲いかかってくることはない』という主張が幻想であることを示しており、我々は欧州の安全保障問題に真剣に取り組む必要がある。2023年に国防予算はGDP比2.4%から3.0%に増加するが最終的に5.0%まで引き上げたい」と述べていたが、仏メディアの取材に応じたドゥダ大統領は「2023年に4.0%以上を国防予算に投資する」と明かした。

ドゥダ大統領はLe Figaro紙の独占インタビューに応じた中で「パリからロシア人が去ったのはナポレオンの敗北後だったが、ワルシャワからロシア人が去ったのは1993年のことだった。そのため我々と貴方たちではロシアに対する認識が全く異なり、ロシアの帝国主義が事実であること知っている。なぜなら我々はソ連時代を通じて地獄を経験したからで、ポーランド人はロシアの侵略が何を意味し、ロシアの占領が何を意味し、ロシア軍の行動が何をもたらすかを忘れていない。ロシア軍が来るということは死、残忍さ、慈悲のない戦いを意味する」と言及。

ソ連時代の地獄を忘れないポーランド、GDP比4.0%以上を国防予算に投資

出典:Dmytro Kuleba

さらに「ソ連時代の共通体験が東欧諸国の連帯を可能にしている。特にポーランドは東欧最大の国で人口も多く、バルト三国へ向かうための戦略的要衝地だ。カリーニングラードとベラルーシの間にある約65kmのポーランドとリトアニアの国境地帯を防衛できなければバルト三国はNATO諸国から切り離されることになり、我々もバルト三国もこの事実を重く受け止めている」とも述べ、もしロシアがウクライナとの戦争に勝利すれば「どこで止まるか誰にも分からない」と警告している。

つまり4.0%以上の資金を国防予算に投資するのは「仮にプーチンがウクライナを手に入れたとしても止まる訳がない=ロシアの脅威は本物で旧影響圏を回復させるため次は我々とバルト三国の番だと確信している」という意味だ。

ソ連時代の地獄を忘れないポーランド、GDP比4.0%以上を国防予算に投資

出典:Norsk hær K2NO/한국항공우주산업

因みにポーランドは軍が受け取る様々な収入(NATO演習が国内で行われる際に支払われる演習場の使用料など)と国立銀行が運用する資金や債券の運用益などを原資に基金を2022年に創設しており、ポーランドの安全保障分野に対する支出は通常の国防予算と基金(300億PLN~400億PLNの資金を毎年支出する見込み)の2本立てなので、ドゥダ大統領の言及が通常の国防予算のことなら基金を加えた安全保障分野に対する総支出は「それ以上」になるのだろう。

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※アイキャッチ画像の出典:Polish Ministry of National Defense

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