中国湖北省の武漢で医療手当の削減に反対する高齢者を中心とした大規模デモが2月に起きていたことが分かった。香港メディアによると、遼寧省や広東省でも同様のデモが発生したという。
武漢のデモは2月8日と2月15日に実施され1万人規模となり「政府打倒」の声が掲げられた。中国当局はデモ参加者を摘発し、少なくとも5人逮捕した。2月下旬にはデモが起きた武漢中心部の公園が仕切りで封鎖された。
中国では医療保険制度が変更され、毎月の補助金が7割減となり高齢者の生活に大打撃となった。ゼロコロナによるPRC検査の実施などで地方財政が逼迫しているという。最大で3億5,000万人が影響を受けることになるようだ。
今回のデモはゼロコロナに反対する「白紙運動」にならって「白髪運動」と呼ばれている。天安門事件を知る世代が反旗を翻したことは、習近平指導部にとって衝撃的なはずだ。
コメント欄では「2,000人以上も党員がいる中で、トップを決めるのに誰も反対票を入れない組織は危うい」「理想を追求して作ったはずの国家が、一部階級の物となってるのが現実」「この動きを扇動できれば中国は内部から崩壊する」といった意見が出た。こういう話が1カ月以上も遅れて報道されることに我々日本人は危機感を持つべきかもしれない。(黒井)
高齢者、習氏に反旗 特殊部隊が「白髪運動」弾圧 中国・武漢デモ(時事通信)
3/11(土) 7:11配信
https://news.yahoo.co.jp/articles/cc1a2263373005c2e3bf1c9efdc033f461db757c