55歳母親を暴行死させた37歳男は”ヤングケアラー”だった 10歳から家事に追われた男と母親の「狂気の関係」

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55歳母親を暴行死させた37歳男は”ヤングケアラー”だった 10歳から家事に追われた男と母親の「狂気の関係」

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■「たばこの本数、水を飲む量」に腹を立て母親暴行

事件は2022年7月、都内のマンションで起きた。

「しつけのつもりで母親に暴力をふるったが、意識を失ってしまった」

被告本人からの119番通報で救急隊が駆け付けると、母親は布団の上で意識不明の状態で横たわっていた。
顔や体には多数のあざがあり、オムツ姿だった。
病院に搬送された母親は、硬膜下血腫などが原因で2か月後に死亡。
被告から母親への暴行は約7日間にわたり「50から100回くらい(被告の供述)」繰り返されていた。

【被告人質問】
ーー暴行の最初のきっかけは?
たばこのルールがあったのに(母が)1箱吸ったのが分かり注意した。その時の態度に腹が立った。

「たばこは1日3本まで」

被告が母親の体調を気遣い、家計も気にして決めたルールだ。
糖尿病とうつ病を患う母親は、自分で食事や排泄はできるものの、一日のほとんどを寝て過ごしていたという。
被告は高校卒業後、接客のアルバイトや派遣の仕事を転々とした。
30歳ごろから一切仕事をせず、母親の生活保護費のみで生計を成り立たせていた。
自治体には母親の1人暮らしと偽っていて「不正受給だった(被告の供述)」可能性がある。

【被告人質問】
ーー次に手を出したのはなぜ?
母が水のおかわりをした。飲み物が減ると、不安になるんだと。
ーー何かルールがあった?
5年ほど前からおねしょをするようになり、水分のとりすぎに気をつけよう、と。1時間に1杯、500mlのコップに1杯のみ、という約束をしていた。

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