ロシア軍の攻撃を受けてウクライナ軍の無人水上艇が炎上したとされる場面＝2023年5月24日、ロシア国防省が公開した動画より・ロイター
ロシア国防省は24日、黒海で天然ガスのパイプラインの警備に当たっていたロシア海軍の偵察艦に対し、ウクライナ軍が3隻の無人水上艇による攻撃を仕掛けたと発表した。偵察艦は無人艇を砲撃により破壊し、通常通り任務を続けているという。
発表によると、攻撃があったのはボスポラス海峡の北東140キロ付近の海域で、トルコの排他的経済水域（EEZ）内だったという。通信アプリ「テレグラム」では、無人艇を破壊した場面とみられる動画も公開した。ロイター通信によると、偵察艦が警備していたのは、天然ガスをロシアからトルコに送る2本のパイプラインだった。
ロシアは国連とトルコの仲介で、黒海を経由したウクライナ産穀物の輸出に関する合意を結んでいる。今月17日には期限が切れる直前に2カ月の延長に同意したものの、ロシア産農産物などの輸出が西側諸国に妨害されているなどと主張して、ぎりぎりまで延長に難色を示していた。【カイロ金子淳】
