菅義偉官房長官が参院選(21日投開票)の応援のため全国の激戦区を飛び回っている。菅氏は4月に新元号「令和」を発表して知名度が上がり、安倍晋三首相(自民党総裁)は精力的に遊説するよう指示を出した。街頭演説には多くの聴衆が詰めかけ、菅氏がもみくちゃにされる光景が日常になっている。集客力の強い菅氏を「令和パンダ」と呼ぶ党幹部もおり、「ポスト安倍」レースの行方にも影響を与えつつある。
「私はこの4月1日に新元号、令和を発表させていただきました。皆さんは生まれながらに小さなつぼみを持っています。それを大きな花として咲かせたい、そんな日本を作っていきたいと思います」
公示翌日の7月5日、横浜市の京急線上大岡駅前。菅氏は自民現職の応援演説で自ら新元号を発表したことをアピールし、駅前を埋め尽くした聴衆を沸かせた。菅氏が演説を終えて街宣車を降りると、握手を求めたり、スマートフォンで写真を撮る聴衆に囲まれ、周囲は騒然となった。
公示前から激戦区入り
今回の参院選に向け、菅氏は5月から全国を飛び回っていた。選挙戦の勝敗を分ける32の改選1人区のうち、福島や三重など自民党候補の苦戦が伝えられる選挙区を中心にてこ入れを図った。