愛子さまの公務と高まる「女性天皇」待望論:未来の皇室像を巡る議論

2025年12月14日、千葉大学看護学部創立50周年の式典に出席された愛子さまは、「地震や豪雨などのさまざまな自然災害が発生するなかで、災害時の看護や被災者への支援に力を注ぐことも、ますます大切になってきているものと思います」とのお言葉を述べられました。この発言は、12月8日深夜に青森県八戸市で震度6強の地震が発生した直後であり、国民の不安に寄り添う姿勢を示すものでした。こうした愛子さまのお言葉は、世論における「愛子天皇」を待望する声がますます高まる一因となっています。

国民の期待と世論の動向:オンライン署名と海外の注目

愛子さまへの国民の期待は、具体的な数字にも表れています。愛子さまが24歳のお誕生日を迎えられた2025年12月1日には、「愛子さまを天皇(令和の皇太子)に?」と呼びかけるオンライン署名サイトに約5万人が賛同しました。皇室史に詳しい宗教学者の島田裕巳氏は、このような動きを受け、「愛子天皇論への注目度は国内外から高まっている」と指摘します。

愛子さまは大学ご卒業後、公務の幅を広げられています。特に2025年11月には、初めての外国公式訪問としてラオスへ足を運ばれました。こうしたご活躍は、日本国内だけでなく、海外メディアでも「女性天皇待望論」が日本にあることを報じるきっかけとなっています。

ラオスを公式訪問された愛子さまラオスを公式訪問された愛子さま

皇室典範の課題と高市首相の視点:歴史と未来

現在の皇室典範は、第1条で「皇位は、皇統に属する男系の男子が、これを継承する」と定めており、女性天皇の即位は認められていません。しかし、この皇室典範の規定に対し、見直しを求める声も少なくありません。

元首相の”秘蔵っ子”とも言われる高市早苗首相は、かつて「女系天皇反対」を明言していましたが、その思惑には変化が見られます。高市首相自身が「ガラスの天井を破り、女性のリーダーが期待されている」ことを強く認識しているためだと島田氏は分析しています。歴史を振り返れば、天照大神に始まり、推古天皇など、女性の天皇が国を治めた例は多々存在します。事実、高市首相は過去のインタビューで「女性天皇に反対しているわけではない」と明言しており、その発言は注目されています。

女性リーダーが拓く新たな時代:皇室の存続と変革

島田氏は、現行の皇室典範自体が現代の時代にそぐわないものになっており、このままでは皇室の存続自体が危ぶまれると警鐘を鳴らしています。そのため、早期の改正が必要であるとともに、皇室や皇族のあり方について考え直す時期にあると提言しています。愛子さまが天皇に即位し、男系に継承していくという道筋は、十分にあり得る選択肢であると考えられています。

2025年に初の女性首相が誕生した日本において、「女性天皇」が国民とともに歩む日は、そう遠くない未来に訪れるかもしれません。皇室の未来と国民の願いが、新たな時代を切り拓く可能性を秘めています。


参考資料:
女性セブン 2026年1月8・15日号
Yahoo!ニュース (https://news.yahoo.co.jp/articles/fea5d9f9a32adf636f6244ec761b87e65597df71)