天皇陛下と雅子さま、結婚30年　「愛子の経験が私たちの学びに」

繭を前に写真撮影に臨まれた天皇、皇后両陛下と長女愛子さま＝皇居・紅葉山御養蚕所で2023年5月30日（宮内庁提供）

　天皇陛下（63）と皇后雅子さま（59）は9日、結婚30年を迎えられた。天皇、皇后両陛下は、宮内庁を通じて公表した感想で「二人で多くのことを経験し、互いに助け合いつつ、喜びを分かち合い、そして時には悲しみを共にし、これまでの歩みを進めてこられたことに深い感謝の念を覚えます」とつづった。

【写真】1993年、結婚の儀を終えた両陛下

　世界や社会の変化に応じて皇室に対する要請も変わってくるとしたうえで、「国民と苦楽を共にするという皇室の在り方が大切であるとの考えを今後も持ち続けていきたい」との考えを示した。

　具体的な取り組みとして、「各地に足を運び、高齢の方や若者たち、社会を支える人や苦労を抱える人など、多くの人々と出会って話を聞き、時には言葉にならない心の声に耳を傾けながら、困難な状況に置かれた人々をはじめ、さまざまな状況にある人たちに心を寄せていきたい」とした。

　また、大学4年生の長女愛子さま（21）の存在について「私たちの生活を楽しく和やかなものにしてくれるだけでなく、愛子が学び、経験する一つ一つのことが、私たちにとっても新たな学びへとつながっていると感じます」と記した。【高島博之】