エコバッグ「キース・ヘリング作と酷似」 指摘で徳島市が発売中止を発表

エコバッグ

徳島市は4日に発売予定だったエコバッグのデザインが、米国の現代画家、キース・ヘリング(1958〜90年)の作風に酷似しているとネット交流サービス(SNS)上で話題になりました。このため、市は急遽、発売を中止すると1日に発表しました。

エコバッグの特徴とは?

エコバッグは、地震発生時に身を守る行動を啓発するために製作されました。そのデザインには「DROP!」(姿勢を低くすること)、 「COVER!」(頭部を守ること)、 「HOLD ON!」(動かないこと)という英単語が添えられており、人型のシルエットがしゃがんだり、机の下で四つんばいになったりする様子がプリントされています。

シルエットは表情や頭髪などがなく、赤や青、黄色、緑などの色で全身が塗られています。四つんばいの姿勢を含め、このデザインはヘリングが90年に制作した「イコンズ(ラディアント・ベイビー)」と似ていると指摘されました。

市のコメント

市危機管理局によると、エコバッグのデザインは市の職員が担当しました。職員は市内部でヘリング作品との類似性を指摘する声はなかったと話しており、「ヘリングの作品は知っているが、参考にはしていない」と述べています。

一方、SNS上では8月31日から「(ヘリングの作品に)似ているんじゃないか」「著作権を確認しているのか」といった投稿が相次ぎ、市役所にも電話が殺到しました。このため、市は「購入者にも迷惑がかかる」として販売中止を決めたとのことです。

エコバッグの詳細と今後の展望

このエコバッグは高さ37センチ、幅36センチでA4判の書類なども入る綿生地で作られており、1個1000円で販売される予定でした。総数630個が制作されました。内藤佐和子市長は8月22日の定例記者会見で、「防災、減災を身近に意識するきっかけとして、活用してもらいたい」とエコバッグの購入を呼び掛けました。

市危機管理局の吉田浩章次長は「著作権を侵していないという認識に変わりはないが、今後、著作権を管理する米国の財団と連絡を取り、経緯を説明したい」とコメントしました。

エコバッグの発売中止は残念ではありますが、市の対応には理解を示したいと思います。

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記事の参考元: Yahooニュース