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雫石町役場
元町長の弔慰金として町が100万円を支払うのは妥当か――。昨年5月に死去した岩手県の元雫石町長の弔慰金に、町が町長交際費から100万円を支出していたことが判明し、議会でその是非が問われている。過去に県内で首長経験者が亡くなったケースでは、香典代として1万円前後を支払うのが一般的で、専門家は「金額の根拠を示すとともに、支出基準を条例などで明記すべきだ」と指摘する。(広瀬航太郎)
町長経験者への弔慰金について、猿子町長に質問する畠山議員(手前)(13日、雫石町議会で)
「町長経験者への弔慰金は常識的な金額にすべきだと思いますが、いかがでしょうか」。13日に行われた雫石町議会6月定例会の一般質問で、畠山操議員がこう尋ねると、猿子恵久(しげひさ)町長は「常識的な金額というのは様々な見方もある。今後も過去の例を参考とし、関係者の間で協議の上、対応する」と答弁した。
指摘されたのは、昨年5月、同町長を1994年まで2期務めた川口民一氏が90歳で亡くなった際に、町が支払った100万円という弔慰金の額だ。
町長交際費の支出基準について定めた同町の内規では、元町長への弔慰金について「過去の例を参考に、関係者で(金額を)協議する」としている。町によると、内規が定められる前の1980年に元町長が死去した際は、町が50万円の弔慰金を支払った記録が残っていた。また、2005年には名誉町民への弔慰金として100万円、08年に死去した元町長にも同額を支出していた。
昨年の川口元町長のケースでは、こうした過去の事例を参考に町長や町議会議長らが協議し、金額を決定したという。町長交際費からは、弔慰金に加え「ご供花」として2万2000円も支払われていた。町は同6月、「交際費の不足が生じる可能性がある」として、補填(ほてん)額100万円を盛り込んだ一般会計補正予算案を議会に提出し、可決された。
県内自治体では、首長経験者の弔慰金は「香典代程度」が一般的で、町が近隣市町村の支出額を確認した際には、1万~2万円と定めた自治体が多かったという。盛岡市は、部長級以上から市長までを含む「元特別職」は一律1万円と内規で定めている。昨年11月に元町長が死去した平泉町も、内規に従って町長交際費から1万円を支出した。
雫石町は、元町長への弔慰金について「頻繁に発生するものではない」(総務課)として、今後も金額は規定しない方針だ。明治大の牛山久仁彦教授(行政学)は「弔慰金は税金から支払われており、地域の実情と照らし合わせ、町は100万円という金額の根拠を明らかにする必要がある。町民の常識とかけ離れた額にならないよう、支出基準を条例や規則に明記すべきだ」と話している。
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